国分寺といえば東京のおへそ(重心)、文化財・武蔵国分寺跡が有名ですが、それだけだと思っていませんか? いえ、違います! 実は国分寺、東日本で初めて古代赤米が見つかった場所。見つかったのは古代赤米「武蔵国分寺種赤米」と名づけられました。今後、赤米は国分寺はもちろん
そもそも赤米とは?
赤米とは在来種・ジャポニカ種で、日本に最初に伝えられてきた稲です。
遺伝的に赤米などの有色米は優性、白米は劣性。そう考えると現在食べられている白米は有色米に淘汰されてもおかしくないはず。事実、赤米は中世で広く普及しました。
しかし、明治中期以降は赤米の除去政策が行われることに。理由は味が劣る、倒れやすいなどです。これによって白米が私たちの食卓に欠かせない存在となり、赤米は幻の存在となったのです。
赤米のその後
農地から姿を消した赤米ですが、古来の赤米が残る地域がありました。それが岡山県総社市・鹿児島県南種子町・長崎県対馬市です。この2市1町は、地域間交流を深め「赤米文化」を未来の世代に継承していくことを目的に2014年3月1日に「赤米伝統文化交流協定」を結びました。
つまり、赤米は西日本で受け継がれていたものなんですね。
武蔵国分寺種赤米とは
そんななか、東日本でも古代赤米が見つかります。それが東京都国分寺市です。平成9年(1997年)、国分寺市東恋ヶ窪の畑からジャポニカ種の赤米稲が見つかりました。
東日本で見つかったのはこれが初めて! この赤米稲を武蔵国分寺史跡後にちなんで武蔵国分寺種赤米と名づけました。
見つかってからは国分寺市街で育てられていましたが、平成27年に陸稲(おかぼ:畑で栽培させる稲のこと)として国分寺市内で栽培が始まりました。
国分寺で赤米を育てている団体
現在、国分寺市内には武蔵国分寺種赤米を育てている団体が2つあります。一つ目は「国分寺赤米プロジェクト」。「国分寺 赤米」と検索するとグーグルの最初に表示されます。実際に市内でも赤米の栽培活動をしている団体として有名なのでは?
同団体は西国分寺にあるクルミドコーヒーと国分寺にある胡桃堂喫茶店の社員である坂本 浩史朗さんが店主・影山 知明さんに「お米づくりをしたい」と相談したことを機に、立ち上がったのがこちらのプロジェクト。ちなみに同プロジェクトでは大麦も育てているよう。2022年8月現在も胡桃同喫茶店で提供している冷汁定食には育てた大麦を使っています。
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そしてもう一つが「国分寺赤米会」。武蔵国分寺種赤米の普及啓発を目的に2018年に設立し、 市内農地での陸稲は2019年より始まりました。 耕作だけでなく、子ども達に赤米の歴史と意義を伝えるため籾まきや稲刈等の耕作体験学習と座学を実施しています。
実はKBJ Life、この国分寺赤米会のメンバーになりました! 早速活動もしてきましたよ。国分寺赤米会の活動についてもこれからご紹介していきます。お楽しみに♪